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コンプライアンスInSight 2019年春号
日本語版GRCニュースレター最新号

2019/3/12

コンプライアンス・リスク管理における
日本企業の現実

 毎日のように企業をめぐる不祥事・事件が報じられているが、当のコンプライアンスやリスク担当のビジネスパーソンたちは現状をどう見ているのだろうか。日経BPコンサルティングと共同で、企業不祥事・事件の一方の当事者とも言えるコンプライアンスやリスク管理の担当者を対象に調査を行い、「コンプライアンス・リスク管理調査報告書」をまとめた。企業のコンプライアンス・リスク管理の現状を知るうえで有効と思われるこの調査報告書のエッセンスを見ていこう。

75%がリスク管理に懸念や不安を抱える

 調査はインターネットを使い、2018年10月に行われた。対象としたのは従業員数1000人以上の企業における、コンプライアンスやリスク管理に関与する課長クラス以上。業種の内訳は金融が25%で、残りは製造業など一般の事業会社だ。回答者は全員が課長クラス以上で、その半数以上が部長クラス以上。「実質的な決定者」「最終承認者」を含む「企画・推進・管理の担当者」以上の関与者を対象とし、「意見を寄せる立場」の弱い関与者は対象外とした。コンプライアンスやリスク管理に関して重要な責任を負う立場の回答者が多いことがわかる。

 個別の回答でまず注目したいのは、「現状の取り組みへの評価」だ(下・表1)。コンプライアンスやリスク対策への取り組みを「とてもよくできている」とする回答は24.8%、「ある程度できている」は66.8%に及び、合わせて90%以上が自社に肯定的な評価となっている。ここで気をつけねばならないのは「ある程度できている」の66.8%だ。回答者は従業員数1000人以上の企業であり、この規模の企業において今の時代にコンプライアンス対策をしていないということはほぼないだろう。つまり75%は「とてもよくできている」と答えられない何らかの懸念や不安を抱いていることになる。

 汚職や贈収賄、あるいは独占禁止法違反などに対しては、日本企業の取り組みは、強化されてきた。しかしそれで十分と言えるかと問われると、十分とは言えないのが大方のコンプライアンス担当者の本音だろう。

 例えば、欧米のグローバル企業の場合、海外拠点の問題点や懸念事項を本社がつねに共有できる体制が整っていることが多いが、日本企業では欧米企業ほどのレベルには達していない。リスクが顕在化する前に、自社の問題点や懸念事項を確実に摘み取る体制が整っていなければ、十分なコンプライアンス体制とは言えない。

 だからこそ、コンプライアンスやリスク対策について今後、取り組みを強化する意向についての問いには、「とてもそう思う」(45.0%)、「ややそう思う」(46.3%)を合わせると90%以上になる(下・表2)。ある程度できていると一定の評価をしながらも、「よくできている」と言えるほどに自信を深めるためには、今後さらに強化していく必要があると考えているのだろう。

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